講座概要

 ドライバーがハンドルを切った際の車両の旋回運動をシミュレーションするモデルを作成する中級者向けの講座です。

 本講座では、タイヤモデルの基礎を詳細に解説してタイヤモデルを作成し、座標系を定義した上で車輛の運動モデルを作成します。そして、その他の部品モデルを課題に沿って1つ1つ作っていきます。最後にそれらの部品モデルを繋げて、車輛の旋回運動のシミュレーションモデルを作成します。

対象者

  • Simulinkを用いた運動方程式などをベースにした物理モデル(シミュレーションモデル)の開発をしたい方
  • ボディ系システム、またはパワトレ系システムのプラントモデル開発に携わる技術者

予備知識

  • Simulinkの基礎的な操作ができ、Simulinkで運動方程式を解くことができる方(Simulink中級者)
  • 当社の「②プラントモデル作成講座」を受講済であることが望ましい
  • 必須ではありませんが、自動車の基本的な構造を理解している方が望ましい
  • 特に自動車工学の車両運動の分野の知識がある方が望ましい

目次

第1章 車輌運動の基礎知識
  剛体の運動について
    演習①  剛体の運動
  タイヤについて
    座標系
    すべり角と横力
    横力とセルフアライニングトルク
    横力とコーナリングフォース
第2章 タイヤ特性
  タイやモデルの種類
    タイヤ横力の理論 Fialaの式
    実験データの数式化
    Magic Formula簡易式
    Magic Formula一般式
    演習② Magic Formulaの各係数
    タイヤ特性の荷重依存性
    演習③ 185/60 R16のタイヤ特性
第3章 車輌モデルの構築
  位置ベクトルを用いた重心点の運動
  公転と自転
  運動方程式の考え方
    演習④  車輌モデルのSimulinkモデルの作成
  物体座標系での運動方程式
    演習⑤ 車輌の軌跡の表示
  前後2輪モデルの運動方程式の導出
    演習⑥ タイヤのすべり角のSimulinkモデルの作成
  二輪モデルのまとめ
    演習⑦ Simulink上でのモデル作成とシミュレーション
Appendix
  線形タイヤモデルによる解析
  車輌モデルの状態方程式表現
  線形モデル(状態方程式表現)とタイヤの非線形性を考慮したモデル(Magic formula)の比較
  定常円旋回時の解析
  定常円旋回時のシミュレーション
  ヨー共振周波数
  外乱による車輌の運動(1)
  外乱による車輌の運動(2)
まとめ

日数

1日間(1日7時間)

受講料

オンサイト講座 1日:500,000円(税抜)

  • 15名を越える場合は、受講料が変わってきますのでお問合せください。
  • お客様のご要望に応じて、内容をカスタムすることも可能ですのでご相談ください。
  • 遠方の場合の出張費など別途費用が発生する場合もございます。また、予告なく変更・改定になる場合がございますこと予めご了承ください。