講座概要

 本講座は、当社の提供する「マイコン教育コース」の最初の講座です。このコースは3つの講座から構成されています。このコースの最終ゴールを”DCモータの制御ソフトをハンドコードで実装すること”に設定し、そのソフトウエアを実装する為に必要な組込プログラミングの知識・技術を習得していく内容になっています。

マイコン学習キット


 本講座では、ディジタル入出力(DIO)といった基礎から、演習→実習の繰り返しによって組込プログラミングを学習・習得していき、ON-OFF制御によるモータ制御のソフトウエアを実装するところまでやっていきます。
 本講座の特徴としましては、C言語の基礎的な知識のある人を対象として、「マイコンのハードウエアマニュアルの基本的な読み方を習得するところから組込プログラミング技術者を育成する」といった点にあります。題材をモータのフィードバック制御にしていますが、この題材を用いて組込プログラミングの基礎をハードウエアマニュアルレベルから理解、そして実装のできる技術者を育成します。制御ソフトだけではなく、一般的な組込プログラミング技術者の育成に適した内容になっています。

対象者

  • 組込開発(マイコンのソフトウエア開発)に携わる技術者

予備知識

  • C言語の基本的な知識・経験のある方(文法的な知識・経験)
  • 必須ではありませんが、ソフトウエア開発の知識・経験のある方

目次

教材について(マイコン学習キット)
DIOの基礎
  演習1 LED点灯(開発環境構築とポート出力の学習)
  実習2 LED点灯
  演習3 Dipスイッチの状態の検出(ポート入力の学習)
  実習4 Dipスイッチの状態の検出
  実習5 Dipスイッチの状態に応じてLEDを点灯させる
A/D変換の基礎
  演習6 ポテンショメータによる角度の計測(A/D変換の学習)
割り込みの基礎
  演習7 エンコーダのパルスカウント(割り込み処理の学習)
  演習8 エンコーダのパルスカウント2逓倍(割り込み処理の学習)
  実習9 エンコーダのパルスカウント4逓倍(割り込み処理の学習)
PWMの基礎
  演習10 PWM信号によるLEDの輝度の変更(PWMの学習)
  演習11 PWM信号によるモータ駆動(DIOとPWM)
  演習12 ボリュームに応じて、モータ速度を変更させてみよう(AD変換とPWM)
  演習13 Dipスイッチの状態に応じて、モータを逆転させてみよう(DIOとPWM)
フィードバック制御の基礎
  演習14 モータの角度制御(ON-OFF制御の学習)

日数

2日間(1日7時間)

受講料

オンサイト講座 1日:500,000円(税抜)

  • マイコン学習キット、開発環境のレンタル料が受講料に含まれます。
  • 10名を越える場合は、受講料が変わってきますのでお問合せください。
  • お客様のご要望に応じて、内容をカスタムすることも可能ですのでご相談ください。
  • 遠方の場合の出張費など別途費用が発生する場合もございます。また、予告なく変更・改定になる場合がございますこと予めご了承ください。
Information

 本講座は、MBDソフト開発に関する講座ではありません。SimulinkモデルからCコードを自動コード生成(ACG)するような内容の教育は、「SD-1 ACGモデル作成講座(EC版)」をご覧ください。

 一般的に、ACGするソフトウエアはアプリケーション部分のみで、マイコンのハードウエア部分に近いソフトウエア、いわゆるOSやBSWといった下回りのソフトウエアは、依然としてハンドコードによる開発をしています。近年、自動車業界ではAUTOSARの適用が増えつつあり、このBSW部分も自動で構築される仕組みがありますが、マイコンの知識、組込プログラミングのスキルをもった技術者は今後も必要とされると考えています。